FXの自動売買のメリットやデメリットを解説【詐欺に注意】
FXの自動売買とは設定したトレードルールをプログラムによって自動化したものです。
その手軽さから詐欺のような手口に使われることもあり、悪いイメージを持つ方も少なくないと思います。しかしFXの自動売買は正しく理解し、使うことができれば非常に便利なトレードツールです。
この記事ではFXの自動売買をするメリットやデメリット、おすすめのFX会社をご紹介します。記事を最後まで読むことで、一般的なFXとの違いを理解できFXに対する理解が深まります。FXの自動売買を始てみたい方は最後まで読んでぜひ参考にしてください。
FXの自動売買とは
FXの自動売買とは、あらかじめ決めておいたトレードルールに従い売買や決済の注文を行う手法であるシステムトレードをプログラムによって機械に行わせるトレード方法です。
自動売買はプログラムによってトレードが行われるため、時間にとらわれない、相場を気にしなくていいといったメリットがあります。ただし利用するFX会社によっては手数料が高くなるのがデメリットです。
下記に自動売買と裁量取引の違いを簡単にまとめました。
メリット | デメリット | |
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自動売買 |
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裁量取引 |
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FXの自動売買は3種類
裁量取引にはスキャルピング、デイトレード、スイングトレード、ポジショントレードの4種類がありますが、自動売買には下記の3種類があります。
- リピート型
- プログラム(ストラテジー)選択型
- プログラム(ストラテジー)設定型
それぞれにメリットやデメリットがあるため特徴を理解し、自分にあった方法を見つけることが大切です。
リピート型
リピート型の自動売買は「リピート系FX」とも呼ばれ、自動売買の中で最もシンプルなプログラムです。自動売買の設定が簡単で、トレード経験が少ないFX初心者でも始めやすくなっています。
その仕組みは1ドルが「105円になったら買い、106円になったら売る」「107円になったら買い、108円になったら売る」という同じような注文を繰り返すというものです。
同じような値動きの幅で売買と決済を繰り返すため、一定の幅で値動きを繰り返すレンジ相場に強いのが特徴です。逆にトレンド相場に弱く、大きな値動きが発生するとプログラムが正しく実行されないことがあります。
プログラム(ストラテジー)選択型
プログラム(ストラテジー)選択型はFX会社が提示するストラテジー(トレードルール)から1つもしくは複数を選ぶ方法です。
FX会社によって提示されるストラテジーはテクニカル指標を参照することが多く、下記のようなものがあります。
- MACDでゴールデンクロスが発生したら買い
- RSIが75に達したら売り
FX会社によっては勝率やアルゴリズムが公開されていることもあり、その中から選ぶだけなので簡単にFXを始めることができます。
ただしプログラムによっては上昇相場に強い、下降相場に強い、レンジ相場に強いなどの特徴があるため組み合わせを考えるのも重要です。
プログラム(ストラテジー)設定型
プログラム(ストラテジー)設定型は自分で売買や決済のプログラムを行う方法です。FXの知識や経験、またプログラミングの知識も求められるため自動売買の中では難易度が高いと言えるでしょう。
自分でプログラムできる代表的なトレードツールにMT4(Meta Trader4)があります。MT4ではEA(Expert Advisor)と呼ばれるプログラムを自作することで自由にトレードルールを作ることができます。
プログラム設定型の自動売買はリピート型やプログラム選択型に比べて細かい調整が可能です。そのためより自分の資産や目的にあったトレードが行えます。しかしすでに記載したように、FXやプログラミングの知識と経験が求められるためFX初心者には難易度の高い方法です。
FX自動売買ツールで最も有名なのがMT4
自動売買にかかわらずFXを始めようと思ったことのある方なら「MT4(Meta Trader4)」という言葉を聞いたことがある方は多いのではないでしょうか。
MT4はロシアのMetaQuotes Software(メタクオーツ・ソフトウェア)によって作られたFXの自動売買プラットフォームです。EA(Expert Advisor)と呼ばれるプログラムをインストールすることで自動売買が行えます。
MT4の特徴は高いカスタマイズ性です。40種類以上のテクニカル指標を重ねて表示したり、線の色を変更できたりと自分にぴったりの環境をつくることができます。下記は国内でMT4に対応しているFX会社の一覧です。
- ゴールデンウェイ・ジャパン
- 楽天証券
- OANDAジャパン
- 外為ファイネスト
- FOREX.com
- 外貨ex by GMO
- JFX
- EZインベスト証券
- FOREX EXCHANGE
EAはインターネット上で配布されている
MT4で自動売買を行うのに欠かせないEAですが、実はインターネット上で有料または無料で配布されています。そのためMT4を利用するからといって必ずしも自分でプログラムを設定する必要はありません。
配布されているEAには有名FXトレーダーの売買プログラムもあり、EAをインストールするだけで初心者でも有名トレーダーの手法を再現できます。ただし有料か無料かにかかわらず勝率の悪いものもあるので情報を精査する能力は必要です。
FXで自動売買をするメリット5つ
FXで自動売買をするメリットに下記の5つがあります。
- 24時間稼げる
- 知識や経験がなくても始められる
- トレードの100%がプログラムによって行われる
- 損切りができる
- トレードルールを調整できる
24時間稼げる
副業としてこれからFXを始めようと考えている方も多いのではないでしょうか。自動売買を行うことで本業が忙しいサラリーマンでも24時間稼ぐことができます。
例えば平日に8時間働くサラリーマンであれば、しっかりとFXに当てられる時間は1日3時間程度だと思います。さらに相場が最も活発になるのは、ロンドン市場とニューヨーク市場の重なる日本時間で深夜1:00頃からです。その時間のトレードは日中を本業に当てる方にとっては難易度が高いと言えるでしょう。
自動売買ならプログラムが24時間相場を監視しているため日中の働いている時間にもトレードができます。また夜寝ている間もプログラムは動いています。
自動売買なら時間を気にすることなく24時間利益を狙い続けることが可能です。
知識や経験がなくても始められる
裁量取引にくらべて自動売買はFX初心者の始めやすくなっています。なぜならトレードルールはFX会社の用意するプログラムから選べばいいからです。
FXは知識と経験が結果に大きくかかわります。それらの少ない初心者では自分にあったトレード手法や売買シグナルを知るのに多くの労力と資金が必要になるでしょう。またテクニカルやファンダメンタルズの情報確認も欠かせません。
自動売買には初心者が時間とお金をかけて得る情報や経験がプログラムに反映されています。そのため知識や経験に自信のない初心者でもFXを始めるハードルが低いと言えます。
トレードの100%がプログラムによって行われる
当たり前のことですが自動売買では売買から決済まで、トレードはプログラムによって行われます。そのため人間の感情を完全に排除したトレードが行えます。
FXで勝ち残るために重要なのは感情的にならず、機械的に淡々とトレードを繰り返すことです。特にFXを始めたばかりの頃はポジションを持っていないと落ち着かない「ポジポジ病」になってしまい、根拠のないまたは薄いトレードをしてしまうことも少なくありません。
トレードの100%がプログラムによって行われる自動売買ではあやふやな根拠でトレードが行われることはなく、負けることがあっても次に活かすことができます。
損切りができる
1つ前のメリット「トレードの100%がプログラムによって行われる」に関係しますが、自動売買では損切りラインに達すれば損切りが確実に行われます。
なぜ損切りが重要かというと、裁量取引では損切りができずに損失を出してしまう方が非常に多いからです。
一般社団法人金融先物取引業協会によって2018年9月27日に発表された『外国為替証拠金取引の取引顧客における金融リテラシーに関する実態調査』ではFX経験者1,000名を対象としたアンケートで「損失を出した理由」について85.5%が損切りを原因としています。
損切りをしなければ損失は確定しないため、なかなか損切りができず損失がさらに膨らむケースは少なくありません。一定の損切りラインに達したら確実に損切りを行える自動売買では余計な損失を減らすことができます。
トレードルールを調整できる
FXとプログラムの知識や経験がある方に限られますが、MT4におけるEAなどを使うことでFX会社にはない自分専用のプログラムをつくることができます。
すでにFX会社の自動売買を利用している方ならエントリーや決済タイミングとなるシグナルの数値を変更したり、裁量取引で稼げている方はそのトレードを自動化することも可能です。
FXで得た経験を自動売買に取り入れることで、24時間自分専用のトレードルールを実践することができます。
FXで自動売買をするデメリット3つ
FX初心者でも始めやすいなどのメリットある自動売買ですが、デメリットも存在します。代表的なデメリットは下記の3つです。
- 相場の急変に対応できないことがある
- 手数料がかかる
- FXの勉強にならない
相場の急変に対応できないことがある
自動売買のはある程度の値動きの範囲でプログラムが実行されます。
そのため相場の急変があった際には売買や決済が正しく実行されず損失が発生することがあります。
例えば重要な経済指標であるアメリカ雇用統計の発表や、要人の発言などによって相場が荒れることも少なくありません。値動きが想定される範囲を超えた際にはプログラムでは対応できないことがあります。
相場の急変が考えられる際には自動売買を一度停止するのがおすすめです。その後様子を見てから再度プログラムを再開するといいでしょう。自動売買だからといって完全に放置していると危険です。
手数料がかかる
FXの自動売買では裁量取引に比べて取引手数料が高くなることがあります。下記は国内FX業者の自動売買にかかる手数料の一覧です。
FX会社 | 手数料 |
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インヴァスト証券 | 1,000通貨単位あたり20円 |
トラリピ | 0円 |
アイネット証券 | 0円 |
マネーパートナーズ | 0円 |
FXブロードネット | 1Lotあたり40円または400円 |
外為オンライン | 1,000通貨あたり(南アフリカランド/円、メキシコペソ/円は10,000通貨あたり)20円 |
みんなのFX | 0円 |
最近では手数料が無料のFX会社も多いですが「気づいたら手数料がかなりかかっていた」とならないためにも確認は必ず行いましょう。
FXの勉強にならない
自動売買はプログラムを選択肢、放置することが多いため裁量取引に比べてFXの経験が積みにくいことがあります。
FXの世界で生き残るには常に勉強をし、経験を積み次のトレードに活かすことが大切です。裁量取引ではそれらが自然と行われますが、自動売買では自ら意識して行う必要があります。
知識や経験を積まないままではプログラムが対応しきれない急変があった際にどうすることもできません。
リスクをおさえるために自動売買であってもトレードの反省は必ず行いましょう。
FXの自動売買ツールは詐欺に使われることがある
FXの自動売買を考え調べているうちに「FXの自動売買は詐欺」などを耳にした方もいるのではないでしょうか。それによってFXの自動売買に悪いイメージ持つ方も少なくないと思います。
確かにFXの自動売買を利用した詐欺のような手口は数多く存在します。その多くは「なにもせずに月収50万円」「確実に利益が出る」などの誘い文句で自動売買ツール購入させキックバックなどが目的です。
FXの自動売買を利用した詐欺に引っかからないためには下記の2点が大切です。
- 金融庁登録の企業を利用する
- 「絶対に稼げる」は信用しない